新しい小説とはどんな小説か?
前回の続きです↓
新人賞受賞のポイントとなる、小説の「新しさ」って? - いつか、アウトサイダーな小説家になる。
私はあまり純文学を語るほど理解できていないし、ちょっとエンタメ系の小説だと例えが難しかったので、今回はラノベとアニメで新しさを具体的作品で語りたいと思います。
まず、これ!
- 作者: 川原礫,abec
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 文庫
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ラノベ作家志望の方はもちろん読んでいると思います(読んでなかったらゴメンナサイ)でも、こういう時にあの作品こうだよねっ、て編集さんから言われたときに会話できないのは困るので、読んだほうがいいと思います。(もちろんアニメでもいいと思います)実際、面白いです。
後日書こうと思いますが、講談社のブックリスタっていう新人賞の座談会てきな場所に行ってきて、編集長も経験した講談社のお偉い編集の方はこのMMOの中に入ってのデスゲームを素晴らしいアイディアだと語っていました。
おそらく50代の方(おそろしく若くてかっこいいダンディな方でした)だと思いますが、その編集の方でもこのラノベを読んでいるということです。
これのどこが新しいか?
もちろんMMOの中に閉じ込められてのデスゲームですよね。
これの元ネタって知ってますか?
結構有名ですね。
これです。
高畑京一郎さんめっちゃくちゃ面白いので読んでみてください……。といっても絶版なんですよね。いま電撃さんが必死に電子書籍化はじめたのでそのうち……
これもMMOなんですけど、どっちかというとドラクエやFFの世界に何人かのプレイヤーで入ってクリアするまで出られないって話ですね。
これはほんっとすごくて。映画の「インセプション」のような余韻がありますし、ミスリードも見事。
こっちがSFでソードアートオンラインがエンタメってイメージです。私には。
これをMMOに移植したのがSAOだ! というのは、クリス・クロスを読んでいただければわかるかと。
次も高畑京一郎さんで行きましょう。
もしかして、ちょっと紹介するのが古い? って思っている方もいるかも知れませんが、このへんはラノベの古典であり、半端なく面白いし、今読んでも面白いのでなんとか機会を作って読んでみることをすすめます。
これは電子書籍化しているので、手に入りやすいと思います。電子書籍は本体に1万ぐらいだせば、夏目漱石やカフカなどの著作権が切れたものを0円で読めますのでオススメです。私はキンドルを使っています。目が疲れないし、さっさとページめくれるし、かなりいいですよ。
これの元ネタは3つぐらい作品のなかで語られていますが、
これですね。タイムリープの古典です。
これを、一週間のなかで細かくループするというアィディアが「タイムリープ」です。もう夢中で読みました。
タイムリープの法則性の謎とか、一緒に謎をとく男の子の意味深な謎かけとか、ほんとうに高畑先生ってうまいな、っ思います。
こんな感じで過去の古典からずらすか、新しいアィディアを加えた作品、なおかつ面白い作品を紹介しました。
インプットがないと、上質なアウトプットにならないんですよね(自戒を込めて)
新しい小説って出た日数の新しさではなくて、どれだけ切り口が新しいか、なんですね。